小児用歯磨剤「チェック・アップコドモA」でアナフィラキシー!

食物アレルギー
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こども用歯磨き粉のチェック・アップをご存じですか?
先日、行政より歯科医院ではポピュラーな小児用歯磨剤チェック・アップによるアナフィラキシー症例の報告がありました。
yomec、本業は歯科衛生士をしておりますので、今回はアレルギーとも関連のあるこちらをご紹介したいと思います。

小児用歯磨剤でアナフィラキシー?

チェック・アップには、歯の生え始めた頃から使用できるものから大人用まで豊富なラインナップがあります。

その中でも今回問題となったのは「チェック・アップコドモA」の使用です。

令和5年5月19日に、厚生労働省より「チェック・アップコドモA」の使用後にアナフィラキシーが発現した症例が3件あったと発表されました。

アナフィラキシーを発現した3症例

実際のアナフィラキシーの症例はそれぞれ、4歳、7歳、9歳の小児です。

年齢や商品、既往歴などは以下の通りです。

①チェック・アップコドモAb

  • 年齢:4歳
  • アレルギー:乳・卵
  • 既往歴:急性肺炎・アトピー性皮膚炎

②チェック・アップコドモAa

  • 年齢:9歳
  • アレルギー:卵・くるみ・ピーカンナッツ・山芋
  • 既往歴:サワシリンによる多形紅斑

③チェック・アップコドモAa

  • 年齢:7歳
  • アレルギー:なし
  • 既往歴:喘息

3症例とも食物アレルギーや喘息の既往のあるお子さんでした。
いずれも一過性で、現在は回復しているとのことで一安心です。

チェック・アップ(Check-up)コドモって? 

画像引用:ライオン公式サイト

チェックアップコドモは、「ライオン(LION)歯科剤株式会社」より販売されている薬用歯磨剤、チェックアップシリーズの小児向け歯磨剤で、多くの歯科医院で取り扱われています。

有効成分として、NaF(フッ化ナトリウム)を配合し、虫歯予防に重点をおいたケアが期待できます。また、低発砲・低研磨・低香味のため、うがいの回数が少なく済み、フッ素を口の中に留まらせやすいのも嬉しいポイントです。

ちなみに、yomecの務める歯科医院でも取り扱っていて、今まで問題が起きた症例は確認されていませんよ^^

アナフィラキシーとは

アナフィラキシーとは、薬や食べ物により体内にアレルゲンが侵入し、短時間で起こるアレルギー反応です。

ここではアナフィラキシーの症状や原因を確認してみましょう。

アナフィラキシーの主な症状

アナフィラキシーの主な症状はこちらです

  • 皮膚症状(蕁麻疹・発赤)
  • 呼吸器症状(呼吸困難・咳)
  • 消化器症状(腹痛・嘔吐)

これらに加えて、血圧低下や意識障害が起こる場合をアナフィラキシーショックといいます。

子Gは以前、卵入りのハムを食べた際に蕁麻疹→咳→嘔吐(+顔面蒼白)があり、おそらくアナフィラキシー状態だったと考えられます。(コワカッタ)

詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>アレルギーっ子G〜大反省会〜

アナフィラキシーの原因

アナフィラキシーの主な原因に、食べ物・薬・虫刺されなどがあります。

その中でも特に注意すべき原因をまとめてみました。

食べ物鶏卵・乳製品・小麦・ピーナッツ・そば
スズメバチ・ミツバチ・アシナガバチ
抗生物質・麻酔薬・解熱鎮痛剤・造影剤
その他ラテックスなどゴム製品

チェック・アップコドモの使用はやめるべきか

気になるのはチェック・アップを使用してもいいかどうかですよね。

私も含め、アレルギーっ子を育てていらっしゃる方は、特に気になる問題です。

アレルギー歴のない場合は注意して使用」「アレルギーのある場合は他の歯磨き粉を使用してもいいのでは、、」という感じです。

とはいえ、「今後は他のものを検討しようかな。」というのが親としての考えです。

実際、今回は「有害物質」が含まれていた!とかではなく、アレルギー反応の話なので、体質や個人差が大きく影響します。

そのため、今回もアレルギー食品同様、初めての使用は以下の注意点に注意すると良いかと思います。

使用量は極少量から

歯磨き粉をはじめて使用する場合は、極少量から使用するといいでしょう。

歯科で販売されている歯磨き粉の多くは、年齢ごとに使用量の目安が設定されており、基本的には多めに使用しても問題ないとされていますが、心配な場合は極少量から使用してみてくださいね。

歯科や小児科の診療している時間帯に使用する

初めての使用は、歯科または小児科の診療時間内がおすすめです。

こちらも、もはや子どもに新しい食品を試す際の常識となっていますが、初めて口に入れてなにかあった場合に、すぐに診てもらえる方が安心ですよね。

そのため、平日の朝など、購入した歯科やかかりつけの小児科が診療している時間帯に使用するのがベストです。

もちろん緊急の場合は救急車を呼ぶのも一つの方法です!

歯科衛生士としてのお願い

歯科では、歯磨き粉以外にも多くの薬剤や器具を取り扱っています。

お子さんに限らず、アレルギーなどをお持ちの方は問診のときに必ず教えてください

また、以前に麻酔や薬で具合が悪くなった既往がある場合も申告しましょう。

もちろん、医療機関サイドから確認することが大事なのですが、安全のためにも申告していただけると助かります!!!!

今回は、小児用歯磨剤チェック・アップでアナフィラキシーの発症があったことから、アナフィラキシーについてピックアップしてみました。私自身もアレルギーっ子を育てているので、今回の歯磨き粉でのアレルギーはびっくりしました。アレルギーや喘息をおもちのお子さんは注意してくださいね。

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